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京東都
「土偶」ってなんなのでしょう?
縄文時代の人たちが、何を祈り、何を考えて作ったのか。
色々と妄想することはできますが、わたしたちのような縄文ファンや、考古学者にだって、
深い意味を知ることはできません。
確かなことは、縄文時代に作られ、人間の形に見える焼き物、ということだけ。
一見奇異に見える土偶たちですが、それぞれに「様式」があり、
形づくるためのルールがあることがうかがえます。
突出した芸術家による作品ではなく、日常の中にあるデザインとして受け継がれ、
変化してきたものだと言えます。
現代のわたしたちがお地蔵さんやお札になにか願掛けをする時、
形の様式は同じでも、人それぞれに掛ける想いは違います。
縄文人が土偶に掛ける想いも、きっと人それぞれに違ったことでしょう。
縄文人の気持ちをなるべく邪魔しないよう、そっと気をつけて、
クリエイターそれぞれが「土偶」のデザインを現代の日常で普段使いできる形に仕上げました。
土偶といえば遮光器土偶ばかりが注目されがちですが、
アイテムを通して土偶の多様性に気づく入り口となれば幸いです。
掲載日:2023年03月03日
京東都ギャラリー企画展#022『あんな土偶・こんな土偶』展
期 間2023年03月10日~2023年04月23日